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大学別「入試に出た天声人語」

スーダンからの留学生 母国の視覚障害者を支援

モハメド・オマル・アブディンさん(28)がスーダンから日本にやって来たのは8年前のことだ。盲学校で勉強するのが目的だった▼目の病気で徐々に視力が落ち、小学校の終わりごろには文字が読めなくなった。友達に本を読んでもらい、口頭で試験を受けて、大学の法学部に進んだ。しかし、ノートもとれず、限界を感じていた▼そんな時、視覚障害者を支援する日本の団体が留学生を募っていた。アブディンさんは「日本の視覚障害者の生活を知れば、自立の道を探れるのではないかと考えた」と語る。福井県立盲学校で日本語と点字、はり・きゅう・マッサージを学んだ後、短大でパソコンを習得した。03年に東京外国語大学に進んだ▼スーダンでは20年余り続いた内戦がようやく終わった。ところが、西部のダルフールで別の内戦が起き、今も抗争がやまない▼そんな中で、アブディンさんは昨夏、300人分の点字器と点筆をスーダンに持ち帰り、点字を広める運動に寄付した。15万円の資金を集めるのに、障害者を支援する筑波大学のサークルや友人らが協力してくれた。里帰りで、もう一つ持参したのが、鈴の入ったサッカーボールだ。日本で視覚障害者のサッカーチームに加わっている▼アブディンさんは再び資金集めを始めた。今度は、パソコンでアラビア語を読み上げるソフトを買うためだ。母校の大学に贈り、そこから普及させる考えだ。「日本で学んだのは、読み書きを教えることの大切さです。将来は母国で、そうした活動をして、視覚障害者の仕事の場を広げたい」

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