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大学別「入試に出た天声人語」

最近の言葉から

最近の言葉から。107人の死者を出したJR宝塚線(福知山線)の脱線事故から、25日で1年。両親を失った小杉謙太郎さんは今春、社会人になった。「自分としてはこれからの新生活が踏ん張りどころだ……事故を自分の人生の足かせにしては、向こうで二人に顔向けできないと思っている」▼がんを抱えながら全力で駆け抜けたエッセイストの絵門ゆう子さんが、49歳で逝った。「あとどれくらい生きられるかなんてことばかり考えずに、今生きることに目を向けようよ」。夫の三門(みかど)健一郎さんが遺影に語りかけた。「短かったけれど、突っ走っていたなあ。こんなに多くの人と花に送られて幸せな人生じゃないか」▼太平洋戦争中、沖縄・石垣で捕虜となった米兵を上官の命令で殺し、BC級戦犯として死刑執行された元学徒兵の獄中日記を遺族が保管していた。それを初恋の女性が譲り受けた。執行前日、辞世を詠む。〈ひとすぢに世界平和を祈りつゝ円寂の地へいましゆくなり〉▼広島市の平和記念資料館の館長に、57歳で被爆体験のない前田耕一郎さんが就任した。資料館は「二度とできてはならない施設」と語る▼「スランプなんてない。スランプとは思わないことです。次は必ずいいことがあると思うことが大切」。トリノ冬季五輪を最後に引退したスキー・ジャンプの原田雅彦さんが、スランプの脱し方を問われて▼金沢市に、今年90歳になる「野球小僧」がいる。戦前に甲子園に出場した東正義さん。名刺の裏にはこうある。―老いの春 我が人生に 野球あり―

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