ホーム > 大ヒ熊教授の実力テスト > クマでもわかる!小論文講座 > 食品偽装の原因を考察した上で、偽装を防ぐにはどうすればよいか > 解答と解説
食品偽装についての筆者の意見を正確に読み取り、偽装表示の防止について、自分の意見を述べること。
近年、食品の材料や産地、消費期限の偽装表示が次々に発覚して、消費者に不安を与えている。なぜこのようなことが起こるのか、また食品偽装を防ぐためにはどうすればよいかを考えて欲しいクマ。
ポイントは次の2点。
食品偽装が起きる原因と偽装防止のための筆者の提言を正確に読み取るクマ。
<食品偽装が起きる原因>
<筆者の提言>
設問に「食品偽装の原因を考察した上で」とあるので、まず、筆者の挙げているもの以外の原因を挙げたり、筆者の挙げている原因をより深く自分なりの視点から考察したりする必要がある。食品偽装の原因には、例えば次のようなものが考えられるクマ。
食品偽装を防ぐための対策を明確に述べよう。例えば、次のようなものが考えられる。
生産者・消費者双方に求められる対策を提示し、複数の視点から考察すると論が深まり、説得力を高めることができる。
解答例は「食品を扱う企業自身が何よりも安全性を重視し、消費者を裏切らないというモラルを構築すべきである。また、消費者が食品の安全性と質を自分自身で見極める厳しい目を持つことで、企業側の姿勢を改めさせることができる。」という論だクマ。
解答例では、厳罰化や検査・監視だけでは限界があるという意見であるが、現状では罰則も軽く、検査・監視体制が不十分であるのも事実である。この点を指摘し、具体的な罰則や検査のあり方を述べることができる。
また、消費者のあり方に焦点をあて、食品の安全性を保つにはある程度のコストがかかることを消費者が理解すべきだと主張してもよいだろう。ただし、説得力ある対策とするためには、消費者側の問題だけで終わらせず、同時に、生産者側のあり方にも言及する必 要があるクマ。
記事では、おいしいものをきちんとつくるという生産者の意識が弱まっていることが、一連の食品偽装を生み出した原因として指摘されている。つまり、生産者が食品の安全性を軽視しているということである。産地偽装は、直接安全性とかかわるわけではないが、消費者の信頼を裏切る行為であることに変わりはない。
私はその背景には、安全性よりも利益を優先する生産者・企業の姿勢があると考える。厳しい経済競争の中、企業はぎりぎりまでコスト削減を迫られている。本来なら、安全性を最優先に考え、それ以外の部分での創意工夫でコストを削減すべきところを、どうせわからないからと安易な偽装に走っていると考えられる。従業員の内部告発で偽装が発覚するケースが増えているようだが、告発者が職を失う危険性もあることから、偽装防止を従業員の内部告発に頼ることはできないであろう。
防止策としては、偽装に対する厳罰化や、表示や安全管理が正しく行われているかを厳しく検査、監視することも必要だ。しかし、それにも限界がある。食品を扱う企業自身が何よりも安全性を重視し、消費者を裏切らないというモラルを構築すべきである。具体的には、食品に対する安全意識を高めるために、経営者や従業員などの生産者に研修や勉強会への参加を義務付ける、安全意識向上の取り組みを情報公開するなどの方法が考えられる。
また、記事も指摘しているように、ブランド銘柄の食品を過剰にもてはやしたり、製造日の新しい加工品ばかりを求めたりする消費者の姿勢にも問題はある。こうした点を改め、消費者が食品の安全性と質を自分自身で見極める厳しい目を持つことで、企業側の姿勢を改めさせることができると考える。