ホーム > 大ヒ熊教授の実力テスト > クマでもわかる!小論文講座 > 子どもたちがよりよい人間関係を構築するために果たすべき学校の役割について > 解答と解説
今の子どもたちの人間関係の特質とその原因、その問題解決のために筆者が提言していることを踏まえて、子どもたちの人間関係を改善するために学校が果たすべき役割を述べること。
人間関係に問題を抱える子どもたちが増えている。今の子どもたちのよりよい人間関係のために学校は何ができるかを考えて欲しいクマ。
ポイントは次の2点。
筆者は今の子どもたちの「人間関係」の特質とその原因をどのようなものと分析し、何を提言しているのかを読み取るクマ。
<今の子どもたちの人間関係の特質>
<その原因>
<問題解決のために筆者が提言していること>
「表面的な付き合いはいいが、いざとなると内部には固い壁があり、空虚な人間関係しか築けていない。」という問題を解決するために学校は何ができるかを考えよう。自分なりの提言が求められているが、筆者の提言をどう考えるかも、必ず示しておこう。賛成なのか、反対なのか(どの部分に反対なのか)を明確に述べる必要があるクマ。
子どもたちのよりよい人間関係構築のために学校のできることを提言しよう。説得力ある論述にするためには、具体策が必要である。例えば、次のようなことが考えられる。
解答例は、「学校は子どもの人間関係を築く能力が低下しているという現状を認識し、新たな重要課題としてその能力の育成に取り組んでいくべきである。」という主張だクマ。
「子どもたちのよりよい人間関係の構築は家庭や地域の問題であって、学校の役割ではない」という論は説得力を持たないであろう。しかし、学校の主たる役割は学力の養成であり、それと切り離して人間関係の育成を中心に据えることはできないという論は可能である。例えば、学校の内部だけの取り組みではなく、家庭や地域社会と連携して、休日のイベントの実施や、子どもの地域行事参加への学校の協力などにより、子どもたちが人間関係を学べる場を提供するといった提言ができるだろう。
資料文によれば、今の子どもたちは、表面的で空虚な人間関係しか築けなくなっているという。人間は社会的な生物であり、人とのかかわりの中で生きる存在である。よりよい人間関係を構築することは、人が生きていくうえで必須であろう。今、その能力を身に付ける機会が子どもたちから失われているのであれば、学校はその解決に向けて、積極的に取り組まなくてはならない。
昔から「よく学び、よく遊べ」と言われてきた。おそらく「学び」は学校の役割であり、「遊び」は子どもたちの間で自然に営まれていたのだろう。子どもたちは「遊び」の中で人間関係を学び、コミュニケーション能力を身に付けていったのではないだろうか。しかし、現在、子どもの生活環境は当時とはまったく異なっている。少子化や地域社会の弱体化などで、みんなと一緒の「遊び」は少なくなっている。「小学校低学年では、学校が従来の勉強を教わる場から人間関係を学ぶ場へと大きくシフトしてもいい」という筆者の提言はやや極論だと思うが、学校が子どもたちの人間関係の育成に積極的に関与しなければならない状況にあると考える。
学校が実践できる具体策には、部活動や学校祭などに今以上に積極的に参加させる、クラス行事としてスポーツやディスカッションを行うなどが挙げられる。さらに、私は、より効果的な方法として小学校での昔の遊びを復活させることを提言したい。遊びの中で、人間関係の構築に必要なルールや感情の制御を学ぶ。要するに、一人ひとりが集団の中で楽しく、無意識に鍛えられていく機会を設けることである。
学校は子どもの人間関係を築く能力が低下しているという現状を認識し、その能力の育成に、学力養成と並ぶ学校教育の新たな重要課題として取り組んでいくべきである。