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精神科病棟に入院している人たちを取り巻く状況を踏まえて、障害者や、精神病になったことのある人にどのような自立支援が必要かを述べること。
障害者や、精神病になったことのある人が退院後、地域社会で暮らしていくには、現状ではさまざまな課題を乗り越えなければならない。こうした人たちと共に社会で生活していくためには何が必要かを考えて欲しいクマ。
ポイントは次の2点。
精神科病棟に入院している人たちを取り巻く状況と、それに対する筆者の考えを正確に読み取ろう。
<精神科病棟入院患者への自立支援の現状>
<筆者の考え>
論述に当たっては、記事で述べられている筆者の意見に対する自分の意見(賛否)を明示しておこう。全面的に反対という論は説得力を持たないであろうが、賛成なのか、部分的に反対なのか(どの部分に反対なのか)は明確に述べる必要がある。また、自分なりの 視点で考察を深めることも大切である。例えば、問題になっている「障害者自立支援法」に言及し、財政的な側面に考察を向けることもできる。記事にはない事例を挙げることで、このテーマへの関心の高さを示す効果もあるクマ。
障害者や、精神病になったことのある人の自立支援に何が必要か、現状を踏まえて考えよう。例えば、次のようなことが考えられる。
解答例は、「障害者一人ひとりの生活を支えるためには、一律の対応ではなく、マンツーマンのきめ細かい支援が必要で、このような取り組みにこそ、予算と人材を割き、広げていくことが急務である。」という主張だクマ。
「障害者や、精神病になったことのある人も、できるだけ共に社会で生活していけるような自立のための支援」を行うという方向性は否定できないものであろう。だれでも将来障害や病気を持つ可能性があり、障害者への支援を他人事ではなく、自分自身の問題でも あるととらえ、予算や人材の確保、支援のあり方を具体的に論じることも可能である。
記事によれば、日本は精神科病棟の入院患者が多く、入院期間も世界一長いと言う。家族の反対や、支援システムや地域ネットワークが未成熟であること、予算不足などが精神科病棟入院患者の退院をはばんでいる。
厚生労働省は、「退院支援施設」を設け、社会的入院をしている人々に退院してもらうために、精神科の病棟を改築し、日常生活の訓練などをする施設に転換しようとしている。これに対して筆者は、病院の敷地内で身につけられることは限られており、地域社会で安心して暮らせるようにならなければ「退院支援施設」では形を変えた入院がつづくだけだとして、反対している。確かに、このやり方では数字上の入院患者は減っても、実際に地域社会で暮らせる人が増えるとは言えない。自治体と協力して地域で人を育て、患者が安心して退院できる支援態勢を整える必要があるという筆者の主張に、私も賛成である。
「退院支援施設」一件に約一億円の支援というお金の使い方にも疑問が残る。二〇〇六年から施行された「障害者自立支援法」では、実際には障害者の負担が増し、自立どころか多くの障害者が支援サービスの利用を減らしたり中止したりせざるを得ない状況が起こっている。少子高齢化が進む中で財政難への対応は必要だが、福祉にかける予算の使い方の見直しも不可欠である。
障害のある人のために特別な施設を作るのではなく、障害者や、精神病になったことのある人もできるだけ共に社会で生活していけるような自立のための支援を考えていくべきである。障害者一人ひとりの生活を支えるためには、一律の対応ではなく、大阪府の「自立支援員」のようなマンツーマンのきめ細かい支援が必要だろう。このような取り組みにこそ、予算と人材を割き、広げていくことが急務だと考える。