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大ヒ熊教授の実力テスト

クマでもわかる!小論文講座 解答と解説

解答作成のツボ

国連の常任理事国入りについての筆者の提言への賛否を明らかにして、日本がこれからの国連の中で果たすべき役割を述べること。

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出題のねらい

ねらい

日本は、国際社会からさまざまな分野で貢献を期待されている。日本の悲願とも言える安全保障理事会の常任理事国入りは、見通しがたたない状況であるが、日本は今後国連でどのような役割を果たしていくべきかを考えて欲しいクマ。

出題者が要求していること

ポイントは次の2点。

(1)資料文を把握する…
日本が国連において果たしてきた(現在果たしている)役割と、それらに基づいた筆者の提言を的確に読み取る。
(2)自分の意見を述べる…
筆者の提言への賛否を明らかにして、日本がこれからの国連の中で果たすべき役割を述べる。

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解答までの考え方

記事の論点をつかもう

日本が国連の中で果たしてきた、あるいは、現在果たしている役割と、それらに基づく筆者の提言を押さえるクマ。

<日本が国連の中で果たしてきた、あるいは、現在果たしている役割>

  • 核軍縮や不拡散を世界で最も強く主張してきた。
  • 「人間の安全保障」を主唱するなど、貧困対策や民主化支援に努めてきた。
  • 国連平和維持活動で紛争後の国に自衛隊を派遣するなど、平和構築でも貢献してきた。
  • 国連の各機構や国連ボランティアでの日本人の活動も目立つようになった。

<筆者の提言>

  • 新しい脅威への国連の対応において、日本は大きな役割を果たす責任がある。それには安全保障理事会の意思決定に継続的に加わることが必要だが、常任理事国になるのは容易ではないので、まずは、拒否権のない「準常任理事国」という実現性のある考え方を追求 するべきである。
解答作成上のツボを押さえよう

設問に「筆者の提言に対する賛否を明らかにして」とある。また、日本が国連の中で果たすべき役割を考える場合に、どうすればその役割が果たせるのかが問題になる。国連の現状を考えると、安全保障理事会の常任理事国を目指すかどうかという問題は大きい。こ の記事では拒否権のない「準常任理事国」を目指すべきという提言がなされているので、まずは、その提言に賛成か反対かという点を明らかにすることが必須になるクマ。

自分の意見をまとめよう

筆者の提言に賛成か反対かについて、その根拠となる理由を提示しよう。それぞれ次のような理由が考えられる。

<筆者の提言に賛成の理由>

  • 国連が少数の常任理事国の権限によって動かされることなく、より有効に機能するための改革の一歩になるから。

<筆者の提言に反対の理由>

  • 拒否権のない「準常任理事国」では根本的な解決にならない。国連の現実を考えると、常任理事国になってこそ大きな役割を果たせるから。

さらに、国連の中で果たすべき役割については、例えば、次のようなことが考えられる。

  • 憲法で戦争放棄をうたった国であり、唯一の被爆国という立場に基づき、他の諸国に対しても非戦と平和、核兵器の廃絶を積極的に訴えかけるとともに、テロ活動の撲滅に向けて他の国々と連携する。
  • 科学先進国としての研究成果や技術を活用し、感染症の予防・治療や地球温暖化などの環境問題の解決、貧困の撲滅を目指す。
  • 国際社会における人権侵害を監視し、人権の回復や、民主化の支援を目指す。
  • 貧困地域における産業や人材の育成、教育の普及などに対する経済的、人的支援を強化する。

解答例は、「『準常任理事国』という筆者の提言に賛成である。日本は必ずしも常任理事国入りに執着することなく、より幅広い視野を持って、平和国家や科学先進国という特性を生かした役割を国連の中で果たすべきである。」という主張だクマ。

違う視点で解答をまとめる場合は

日本は常任理事国になってこそ大きな役割を果たせるととらえ、やはり常任理事国入りを目指すべきだという立場で論ずることもできる。ただし、日本が常任理事国になった場合に果たせる役割を具体的に検証する必要がある。

また、イラク戦争では米英軍が国連安保理の明確な承認のないまま武力行使に踏み切ったことなどから、国連の役割自体が疑問視されることもある。そこに視点を向ける際には、国連を世界平和に向けてより有効な組織にするにはどうすればよいのか、そのために日本はどのような役割を果たせるのかを論じるクマ。

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解答例

グローバル化が進み、地域紛争やテロ、感染症、地球温暖化など国境を超えた脅威が増大するなか、これらの課題の解決に、国連は大きな役割を期待されるようになった。

こうした状況下で安全保障理事会の常任理事国入りを目指した日本だが、この試みは失敗に終わった。筆者は、常任理事国になるのは容易ではないので、まずは、拒否権のない「準常任理事国」という実現性のある考え方を追求することを提言している。私はこの提言に賛成である。日本が国連で重要な役割を果たすには、筆者も述べているように、安全保障理事会の意思決定に継続的に加わることが必要だからだ。

確かに現状では常任理事国が強力な権限と影響力を持っているが、むしろ、そうした一部の大国のみに権限が偏った状況を正すための案として、「準常任理事国」の設置も有効だろう。日本は他の国々と協力して、国連という組織自体の改革に取り組み、国連が今後の世界でより有効に機能するように努めていくことが大切である。性急に常任理事国になることだけが、国連の中での日本の存在を大きくするための手段とは限らない。日本は必ずしも常任理事国入りに執着することなく、より幅広い視野を持って、国連の中でさまざまな役割を積極的に果たすべきだと考える。

日本は核軍縮や核不拡散を世界で最も強く主張し続けるとともに、「人間の安全保障」を主唱して貧困対策や民主化支援にも努めてきた。日本が国連の中でこれまでに果たしてきた役割は決して小さくないし、他の諸国からも一定の評価や期待を得ていると考えられる。これからも日本は、平和国家の立場から他の諸国に対して非戦と平和を訴えかける一方、科学先進国として感染症の予防・治療や地球温暖化問題の解決を目指すなど、自国の特性を生かした役割を国連の中で果たしていくべきである。

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