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大ヒ熊教授の実力テスト

クマでもわかる!小論文講座 解答と解説

解答作成のツボ

現在の教育の問題点と筆者の提言を踏まえて、教育の問題点に対する解決策や改善の方向性を提言すること。

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出題のねらい

ねらい

いじめや学力低下など、教育をめぐる問題が大きな議論を呼んでいる。未来を担う子どもたちをどのような人間に育てたいのか、教育の本質や現代社会における教育のあり方について、自分なりに考えて欲しいクマ。

出題者が要求していること

ポイントは次の2点。

(1)資料文を把握する…
現在の教育の問題点と、それに対する筆者の提言を正確に読み取る。
(2)自分の意見を述べる…
資料文の内容を踏まえて、日本の教育をどのように改革すべきかについて、自分の考えを述べる。

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解答までの考え方

記事の論点をつかもう

筆者は現在の教育の何が問題だと指摘しているのか、また、問題解決のための筆者の提言はどのようなものかを押さえるクマ。

<現在の教育の問題点>

  • 学力が低下し、できる子とできない子の二極化(学力の格差の広がり)が進んでいる。
  • 規範意識(モラル)が低下している。
  • 授業についていけない子どもが学ぶ意欲を失い、教室を捨てて非行に走り、投げやりになりがちである。
  • 歴代内閣の教育改革に、子どもや父母、教師が振り回されてきた。

<筆者の提言>

学力と規範意識を切り離して考えるのではなく、つながりにこそ目を向けるべきである。

  • どんな子にも学ぶ意欲を持たせるようにすることが大切であり、そのためには、少なくとも、これまで以上にきめ細かな指導が必要である。
  • 競争は必要だが、子どもたちや学校間の格差をさらに広げることにならないように、学校間での競争は慎重に進めるべきである。
  • 全体を底上げすると同時に、できる子の学力をいっそう伸ばすことを考えなければならない。
  • ただ方策を並べるのではなく、まず、どこでつまずいたのか、原因をきちんと究明するべきである。
解答作成上のツボを押さえよう

日本の教育のあり方には長所もあり、優れた成果を挙げている分野もある。しかし、記事にあるように、さまざまな問題点があることも事実である。したがって、日本の教育はこのままでよいという論では説得力を持たないであろう。日本の教育を評価する場合も、 長所をさらに生かしながら、どのようにして問題点を解決するかという視点が欠かせないクマ。

自分の意見をまとめよう

日本の教育をどのように改革すべきか、さまざまな問題点を解決する方法を自分なりに考えてみよう。大きな改革の方向性が求められているので、必ずしも具体的な方法論を提示する必要はないが、抽象的になりすぎないように注意しよう。

方向性としては、例えば、次のようなことが考えられる。

  • 学習意欲の向上を図り、できる子、できない子それぞれに合った教育を行う。
  • 原因を究明するとともにこれまでの教育改革を検証し、長期的な展望に立った、一貫性のある教育政策を行う。
  • 学習習慣をつけることや規範意識の向上などは、学校だけに依存するのではなく、家庭や地域社会との連携を深めた教育を行う。
  • フリーターの中にはあえて正社員を目指さない人もいるが、長期間フリーターのままで高齢化すれば、将来本人も困ることを理解させ、現実的な将来設計を描くよう意識改革を求める。

解答例は、「教育の問題解決のためには、これまでの対処療法的な教育政策を改め、教育目標を明確にし、長期的な展望に立った、一貫性のある教育政策を行う必要がある。一人ひとりに明確な目標を持たせることで、学習意欲を引き出すべきである。」という主張だクマ。

違う視点で解答をまとめる場合は

学力と規範意識のつながりに目を向けるべきであるという筆者の提言に対して、反論することも可能である。例えば、授業についていけない子どもの学習意欲を高めて学力を向上させるだけでは、必ずしも規範意識の向上につながらないという反論が考えられる。そ の場合は、学習習慣をつけることや規範意識の向上などは、学校だけに依存するのではなく、家庭や地域社会も重要な役割を果たすべきであり、相互の連携を深めた教育のあり方を提言することができるクマ。

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解答例

記事にあるように、学力の低下と二極化は国際的な学習到達度調査の結果からも明らかである。また、いじめや少年犯罪が問題になるなど、規範意識の低い人が少なからずいることは否めない。これらの問題を解決するために、これからの日本の教育はどうあればよいのだろうか。

これまでの日本の教育に対する施策は、日本の教育の問題点について根本的な原因を解決するというよりも、対処療法的な対応をしてきたように思われる。受験競争の激化や知識偏重の詰め込み教育という批判を受けて「ゆとり教育」を掲げたものの、学力低下が指摘されると「学力向上」へと急速に方針を転換した。確かに、「ゆとり教育」の問題点は修正すべきであるが、十分に検証されないまま方針転換が行われれば、教育現場は混乱するだけである。学力はもちろん重要であるが、教育の目標は、学力向上だけではない。子どもたちをよき社会人に育てることも教育の重要な役割である。教育目標を明確にし、長期的な展望に立った、一貫性のある教育改革を行う必要がある。

具体的な改革のあり方としては、生徒の学習意欲を引き出すことを重視すべきである。競争も一つの動機付けにはなるだろうが、ただ競争させるだけでは過去の失敗を繰り返すだけだろう。現代社会では、何のために学ぶのかという動機付けがあいまいになっている。漠然と将来のため、よい学校へ進学するため、というのではなく、社会に出て働き生活する自分の将来を明確な目標として持つことが、学習意欲につながるだろう。

できる子にもできない子にも、一人ひとりに明確な目標を持たせ、今学ぶことがその目標達成にどのようにつながっていくのかを自覚させる。そのうえで、生徒一人ひとりの学力の向上と心の成長をきめ細かく指導すべきだと考える。

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