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大ヒ熊教授の実力テスト

クマでもわかる!小論文講座 解答と解説

解答作成のツボ

フリーターの「高齢化」の現状と筆者の提言を踏まえて、対策として何が必要かを述べること。

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出題のねらい

ねらい

現在、フリーターはニートとともに大きな社会問題になっている。フリーターの高齢化の何が問題で、どのような対策が必要なのか、自分なりに考えて欲しいクマ。

出題者が要求していること

ポイントは次の2点。

(1)資料文を把握する…
フリーターの「高齢化」の理由とそこから生じる問題、それに対する筆者の提言を正確に読み取る。
(2)自分の意見を述べる…
資料文の内容を踏まえて、フリーターの「高齢化」について、自分の考えを述べる。

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解答までの考え方

記事の論点をつかもう

フリーターが高齢化する理由、その結果社会に生じる問題、解決のための筆者の提言が述べられている。それぞれ、以下のような内容を読み取るクマ。

<フリーターの「高齢化」の理由>

  • 学校を卒業した時期が「就職氷河期」(バブル崩壊後の長期不況)とぶつかりフリーターになった多くの若者が、そのままフリーターを続けている。
  • フリーターから正社員になるのは年をとればとるほど難しくなる。
  • フリーター歴のある若者は企業からマイナス評価されがちである。

<社会に生じる問題>

  • 結婚できない若者が増えて(未婚率が上がって)、今以上に少子化が進む。
  • 若者が高齢者を支える社会保障システムに支障が出る。
  • 親を最後のよりどころにしているフリーターは、親の高齢化や死亡に伴い(親の収入等があてにできなくなる、親の介護が必要になり負担が増える、など)、貧困化する。

<筆者の提言>

  • フリーターの若者に対し、政府が職業訓練や資格取得の機会を優先的に用意する。
  • 民間企業もフリーターの若者たちが再挑戦する機会を積極的に設ける。
解答作成上のツボを押さえよう

フリーターには、自己の夢の追求や趣味の時間の確保を優先するために、あえて正社員を目指さない若者も含まれるのは事実である。そうした生き方に対して、自己の価値観に忠実であると評価し、無理やり正社員化する必要はない、という考え方もできる。しかし、記事の内容は、正社員になりたくてもなれないフリーターが多いという現状と、それに対する解決策なので、その視点からの論述が不可欠だクマ。

自分の意見をまとめよう

フリーターの「高齢化」に対する解決策を自分なりに考えてまとめよう。例えば、次のようなことが考えられる。

  • 民間企業がアルバイトやパートとして働く若者に対して、能力や勤務態度によって正社員になれる制度を確立する。
  • 民間企業が自社のアルバイトやパートを教育するための制度を作り、フリーターから正社員へと人材を育成していくように努める。
  • 国や地方自治体が、民間企業によるフリーターの正社員化を積極的に支援する。
  • フリーターの中にはあえて正社員を目指さない人もいるが、長期間フリーターのままで高齢化すれば、将来本人も困ることを理解させ、現実的な将来設計を描くよう意識改革を求める。

解答例は、「フリーターの『高齢化』問題を解決するための最も有効な対策の一つは、フリーターを正社員化することである。背景には、個人の努力だけでは対応できない雇用制度の問題があるのだから、その解決には、官民一体で当たる必要がある。」という主張だクマ。

違う視点で解答をまとめる場合は

フリーター問題への対策としては、正社員化よりも、従来の社員制度自体の見直しという観点から論じる余地もある。例えば、勤務時間をある程度自由に決められたり、途中で休職し、大学等で学んでスキルアップできたり、様々な働き方が選べるようにするべきだ という提言も可能であろう。また、多様な生き方が許容されているように見える現代社会の中で、フリーターが経済的基盤のない弱者となっていることに着目し、若者が弱者として使い捨てにされる不平等性に焦点を当てて論じることもできるクマ。

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解答例

フリーターは、年齢が高くなればそれだけ正社員になるのが難しくなるのが現状である。いつまでも、親には頼れない。フリーターの「高齢化」は、本人にも社会にも様々な問題をもたらすことになる。雇用や収入の不安定なフリーターでは、結婚して子供を持つことも容易ではない。その結果として、少子化の進行、社会保障システムの破綻が予想できる。さらに、フリーターから脱却できない人たちの一部が将来に希望を持てなくなり、社会に対して不満を抱いて様々な社会問題を起こすようになることも懸念されている。

フリーターの「高齢化」問題を解決するための最も有効な対策の一つは、資料文にもあるように、フリーターを正社員化することであろう。民間企業は多くの業務を正社員からアルバイトやパートに移管して人件費を削減し、不況の時代を乗り切ってきた。だが、今後の企業はアルバイトやパートとして働く若者に対して、能力や勤務態度によって正社員になれる制度を確立するべきである。さらに、企業がアルバイトやパートを教育するための制度を作り、フリーターから正社員へと人材を育成していくように努めれば、企業にとっても長期的にはメリットが大きいだろう。当のフリーターの若者たちにも、現在の職場で経験と技術を身につける、正社員として求められる技術や資格を得るための自己啓発を行うなど、正社員を目指して努力することへの各自の意識改革が求められる。もちろん、これは民間企業と本人の努力のみに任せればよいという問題ではない。国や地方自治体も、企業がフリーターを正社員化することを積極的に支援し、フリーターが働きながら学んだり、職業訓練を受けられたりする制度を保障するべきである。

フリーターの「高齢化」の背景には、個人の努力だけでは対応できない雇用制度の問題がある。したがって、その解決には官民一体で当たる必要がある。

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