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大ヒ熊教授の実力テスト

クマでもわかる!小論文講座 解答と解説

解答作成のツボ

少子高齢社会について、自分なりに要因を考察し、解決のための提言を述べること。

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出題のねらい

ねらい

「少子高齢化」への対応は日本の将来にかかわる重要なテーマである。少子高齢社会の何が問題なのか、どんな対策が必要なのか、将来の日本社会を支える自分自身の問題として考察して欲しいクマ。

出題者が要求していること

ポイントは次の2点。

(1)資料文を把握する…
少子高齢化の問題点と、筆者がどのような解決策を提言しているのかを読み取る。
(2)自分の意見を述べる…
記事を踏まえ、少子高齢社会について自分の考えを述べる。

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解答までの考え方

記事の論点をつかもう

少子高齢化の問題点と筆者の提言する解決策を読み取ることがポイントだクマ。

<問題点>
  • 労働力の減少(労働力人口の減少)
  • 経済の縮小
  • (年金、医療、介護など、現役世代が高齢世代を支援する仕組みの)社会保障制度が立ち行かなくなる。
<解決策>
  • 高齢者や女性が働きやすくなるようにして、労働力を広げる。
  • 高齢者向けの商品開発など、新しい市場を開拓する。
  • 政府がすでに打ち出している少子化対策のメニューにもっとコストをかける。
  • 企業が正社員を増やして、若い世代が安定した人生設計を立てやすくするなどし、結婚して子どもを産み育てたいと思う環境をつくる。
解答作成上のツボを押さえよう

高齢者の増加は平均寿命が伸びたことによるもので、そのこと自体は喜ぶべきことであろう。少子高齢化の根本原因は、少子化、すなわち出生率の低下である。したがって、少子化の要因を考察し、自分なりに対策を考える必要がある。それぞれ、以下のような要因、対策が考えられるクマ。

<要因>
  • 女性の社会進出が進んだが、働きながら子育てをする環境が十分整っていない。
  • 子育て・教育の経済的な負担が大きい。
  • 晩婚化・非婚化が進んでいる。
  • 価値観の変化などにより、必ずしも子どもを持たなくてもよいと考える人が増加している。
  • 将来の社会への不安(地球環境の悪化・高齢社会における社会保障費の負担増など)から子どもを持つことをためらう人が増加している。
<対策>
  • 男性も含めた育児休暇制度の充実、保育所の増設など、子育てしやすい環境を整備する。
  • 児童手当の拡充や税金の優遇などを行い、子育ての経済負担を軽減する。
  • 子育ての大変さや経済的負担ばかりを強調する社会的風潮を改め、次世代を育むことの重要性、家族・親子の絆(きずな)の大切さ、子育ての楽しさなどを社会全体が再認識する。
自分の意見をまとめよう

小論文で「○○について述べよ」という場合、特に条件や指示がない限り、問題点があればその原因を述べるだけでなく、問題解決のための建設的な提言をすることが必要だ。なお、対策は抽象的になりすぎないように、できるだけ具体的かつ実現可能なものにしよう。また、筆者の提言に賛成の場合は、単に引用するだけでなく、自分なりに深めて論じる必要がある。

解答例は、「少子高齢社会を前提とした経済システムや社会保障制度への改革を急ぐとともに、子どもを持ちたいと考える人が希望通りの人数の子どもを産み育てられるように、経済的な支援や子育てしやすい制度・環境を整備すべきである。」という主張だクマ。

違う視点で解答をまとめる場合は

少子化対策の制度や経済的な支援だけでは埋められない問題として、子どもを持たない、あるいは子どもは一人でよい、と考える人が多いという点に焦点を当て、多くの人が子どもを産み育てることに希望や喜びを持てる社会にするにはどうすればよいかを論じることもできる。

また、少子高齢社会を「問題」ととらえるのではなく、例えば、「過剰な競争がなくなり、ゆとりが生まれる」などの利点を考え、その利点を生かした社会や生活のあり方を論じることも可能である。ただし、その場合も、記事で挙げられている社会保障制度の破綻(はたん)などの問題点にどのように対処すべきかを述べる必要があるクマ。

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解答例

日本は予測よりも早く、2005年から人口減少時代に入った。少子高齢化により、労働力の低下、経済の縮小、現行の社会保障制度の破綻などの問題が生じる。さらに、社会全体の活気が失われることも懸念されている。

現状では、急速な出生率の上昇は見込めないため、まず、少子高齢化を前提として、経済システムや社会保障制度の改革を急ぐ必要がある。例えば、高齢者市場の開拓や高齢の人材の活用などを積極的に行うことが考えられる。社会や経済を活性化することができ、社会保障の財源確保にもつながるであろう。

そのうえで、少子高齢社会の問題を根本的に解決するには、出生率の低下に歯止めをかけなければならない。本来子どもを産む、産まないは個人の選択であり、子どもは持たないという人に、少子化だからという理由で子どもを持つことを強制することはできない。しかし、経済的な理由や仕事と子育ての両立が難しいために、子どもを持ちたくてもあきらめている人も少なくない。したがって、その人たちが希望通りの人数の子どもを産み育てられるように、経済的な支援や子育てしやすい制度・環境を整備すべきである。具体的には、児童手当の充実、子どものいる世帯への減税、保育所の増設、男性も取りやすい育児休暇制度の整備などが考えられる。政府もすでにこれらの対策に着手しているが、出生率が上昇する気配はない。やはり、筆者も指摘しているように、もっとコストをかける必要があるだろう。財政難ではあるが、日本の将来にかかわる施策であるから、余分な公共事業を削減するなどして、予算配分を見直すべきである。

少子高齢社会を暮らしやすいものとするためには、経済システムや社会保障制度の改革と、経済的な支援や子育てしやすい制度・環境の整備が不可欠である。

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