ホーム > もっと知りたいAO入試と面接 > 大嶋教授に聞く・これからの大学入試 > 〜第2回〜大学入試はどう変わっていくのか
大学は、さまざまな方法で受験生の力を見極めようとしてくる。
大学のあり方が変わると言っても、大学が学問の場であることに変わりはありません。つまり入試にあたっては、基礎学力が大事であることは変化しないのです。大学が生き残るためにはよい学生を送り出しているという評価がますます大切になってくる中で、偏差値の高い大学では基礎学力は今後も重視されるでしょう。大学に入って講義を理解し研究をしていくためには、あるレベル以上の学力がなければなりませんから、入試をこれ以上易しくしたりはできないのです。
しかし、これからの受験生が大学を選び合格をめざすにあたって、基礎学力とならんで必要なのが情報収集力です。就職のバックアップなど、社会へと出て行くためのフォローに力を入れる大学が増えていますから、大学に入ってから卒業までのプログラムやサービスがどのような仕組みになっているかを知る努力をしなければいけません。今では大学案内だけでなく、学内のさまざまな取り組みや学校周辺の生活環境までを網羅した広報誌・情報誌を出している大学も少なくありませんから、しっかりとチェックしておくことが大切です。
さらに、情報収集能力が大切だと言う理由があります。大学入試には、一般入試、推薦入試、AO入試などさまざまな種類がありますが、その中でも、AO入試、推薦入試の比重が大変高くなっており、入試の時期が全体に早まる傾向があるのです。文部科学省が推薦入試による合格者の割合を上げてから年々推薦入試を行う大学は増加していますし、AO入試を実施する大学数も着実に増加しています。センター入試を利用する私立大も増えましたし、後期試験を取りやめる国公立大学も増加の傾向にあります。
これは、受験人口の減少の中で、早い時期にレベルの保証された学生で定員枠のある程度を埋めておきたいというねらいがあるようです。AO入試では、7、8月に出願し、9月には合格が決定してしまう大学もありますし、推薦入試も11月には合否が決定する大学が多いです。そうなると、3年生になった時点で情報がないと、自分の学びたいことから大学や学部を決めて調べてみたら、入試が終わっていたということにもなりかねません。夏休みのオープンキャンパスに行ってから考えるのでは遅いということもありうるのです。
生徒が大学のアドミッション・オフィス(学生募集の専門部署)と直接やりとりし、大学が入学を決定する。大きく面談型(先に面接を行う)と選抜型(まず書類選考を行う)に分けられる。担当官とのメールや、講義の聴講、面接、ディスカッションなど、大学によりバラエティーに富んだ選抜が行われている。
また、入試の時期だけでなく、その種類、方法もさらに多様化が進んでいます。一般入試、推薦入試に次ぐ、第三の入試と言われてきたAO入試ですが、2006年には国公立大学154校のうち45校が実施するなど、すでに定着した感もあります。このAO入試の試験内容は大学ごと学部ごとに本当にさまざまで、志望理由書の他に、口頭試問や何人かの受験生を集めてのディスカッション、実技やその場で企画書のようなものを書かせるものなどがあり、さらに様々な方法が出てくると考えられます。
だから自分の行きたい大学の学部について、こうした入試形式を調べておくことがとても大切なのです。国立大学の5教科の入試と、ディスカッションのあるAO入試、英文の長文読解の入った総合問題のある私立大入試の対策を平行して進めていくのは大変なことですからね。同じ大学の同じ学部で複数の入試形態を選べる場合も多いですから、受験生はどの入試が自分に一番向いているか、時期的なことなどをよく調べ、選択していくようにすべきです。